店舗改装の独自色
不動産の証券化商品の場合、投資対象となる不動産を特定する形で資金を集めることになるので、この不動産の選別がきわめて重要となる。
加えて、割高な不動産や高い空室率のテナントビルなどはそもそも証券化などに馴染まない。
同様に、担保付貸付ローン等の不動産関連商品としては、賃料などキャッシュフローが潤沢なオフィス向け、テナントが高格付けの商業用施設向け、そして確実な返済原資が見込める一般住宅用の不動産を担保とした住宅ローン債権等が範鳴に入る。
この多くは、賃貸系マンションやオフィスビルを特定資産としており、首都圏の物件が主に証券化されている。
北海道から九州まで全国の不動産では、不動産の証券化商品にはどのようなものがあるのだろうか。
不動産の証券化商品にはCMBS・MBSといった不動産担保貸付債権を証券化したもの、SPC法を利用したもの、セル・リース・バックによってオリジネーターが資産のオフバランス化に利用したケースなどが挙げられる。
これまでは、銀行などからの借入以外で、証券市場から資金調達していたものをひっくるめて証券化商品として説明していた解説書などが多く存在している。
しかし、前述したように、「証券化」という言葉を使う際には「特定資産の裏付けがある」ことが大前提になっていることを忘れてはならない。
ABSという言葉をよく聞くことがあるが、これはAssetBackedSecurities。
日本語に訳すと資産担保証券となるが、「資産担保」とは「特定資産を裏付けて」という意味である。
CMBSやMBSはこの一種に該当するが、それぞれ特定資産の内容が異なるので、気をつけなければならない。
CMBSとはCommercialMortgageBackedSecuritiesの略称で、商業用不動産担保の貸付債権を担保とした証券を指す。
この資産となっている商業用不動産担保貸付債権はノンリコースローン(非遡及性貸付債権)となっていることが多いのが大きな特徴である。
ところで、債務者から返済が滞った場合、債権者は担保不動産の売却とともに債務者や保証人に対して返済を求めるのが通常である(この貸付債権をリコースローンと呼ぶ)。
それに対して、ノンリコースの場合は担保不動産の提供を求めるだけに留まることを意味する。
一方、MBSとはMortgageBackedSeculitiesの略称で住宅ローン債権などを担保とした証券を指す。
99年あたりから都市銀行を中心に実験的に住宅ローン(RMBS)の証券化が行われた。
その多くはいったん住宅ローン債権を信託したのち、その信託受益権を担保に社債などを発行している。
日本で権の証券化を行うことができるようになり、日本におけるMBSが活発化すると考えられている。
すでにアメリカでは40%以上の住宅ローン債権が証券化されているといわれているだけにその期待は大きい。
一方で、住宅ローン債権は貸倒れ率が比較的低く、また抵当権がl順位設定であること等長所がある反面、利用者が金利に敏感で低金利になるとすぐに借り替えを行ってしまうこと、非常に小口の集合体であることから担保不動産の評価をすべて行うことが難しいこと、事務的な面の煩雑性等が一般的に指摘されている。
ところで、住宅ローンはそのほとんどがノンリコースローンではない。
また通常戸建住宅は債務者の居宅として利用されており、債務者からの返済以外はキャッシュフローを期待できるものではない。
したがって、証券化によって発行される社債などの償還原資は、基本的に債務者の返済能力にかかっている。
ここでの返済能力とは、担保となっている不動産を直接的に売却することを前提にしておらず、債務者の給与等からの返済可能額を想定するのが一般的である。
それを証明しているのが発行される社債の格付けで、債務者のデフォルト率によって格付けは大きく左右される。
もちろん担保不動産の時価は重要だが、ここでは債務者の返済能力、デフォルトの確率が最重要視される。
したがってデフォルトに対する何らかの担保が必要となる。
アメリカのMBSなどでは、債務者のデフォルトを担保するために高格付けの公的機関が信用補完するのが一般的だ。
日本のRMBSなどではその役目を高格付けの損保会社などが果たしている。
CMBS:ノンリコースローン→担保不動産のキャッシュフローが重要MBS:リコースローン→債務者のデフォルト率が重要なお。
CMBSではトランシェ(クラス分け)されて、格付けの異なる社債としてのCMBSが発行される。
同様に、MBSでも格付けの異なる社債としてのMBSが発行されるのが通例である。
なお、日本で発行されているCMBSはSPC向けのノンリコースローンを証券化しているケースが多い。
SPC法とは、前述した「特別目的会社による特定資産流動化に関する法律」である。
SPCの資産には、不動産。
金銭指名債権とそれぞれの信託受益権がある。
当初は大きな期待が寄せられたものの、sPv組成費用がかかりすぎることや不動産流通税等の優遇策はあるものの課税繰り延べ制度等がないことから、評判は悪かった。
不動産を直接的にSPCへ譲渡した実例も少なく、税負担の優遇と簿価計上が可能な不動産信託を利用したSPCばかりが好まれ、証券化へ大きな役割を果たしたとは言い難かった。
そのような中で、SPC法を利用した証券化の第1号としては、東京建物の高輪アパートメント事例があったその後、SPC法は改正(2000年11月30日施行)され、「資産流動化に関する法律(通称、資産流動化法)」として再スタートを切ることになった。
主な改正点は次の通りである。
最低資本金の300万円から10万円への引き下げ登録制から届出制への変更資産流動化計画の定款記載事項から削除借り入れ金の解禁優先出資の減資の解禁特定目的信託(SPT:SpecialPumose′hst)の導入このうちの特定目的信託(SPI、)が導入(新設)されたことが注目されている。
SPTは信託銀行がオリジネーターである不動産所有者と信託契約を結ぶとともに、投資家から資金を集め信託受益証券を発行する。
信託銀行はこの信託した不動産を運用し、そのキャッシュフローから得た収益を投資家に還元する。
信託銀行はこれらすべての受託、証券発行、不動産の運用(プロパティマネジメント)を包括して行うことができ、利益相反という問題はあるにせよ、信託銀行に有利な設定になっているのが特徴である。
c・セル・リース・バック次に証券化事例に多い、セル・リース・バック(Sen&LeaseBack)について説明する。
これは、本社ビル、自社店舗、自社工場等を売却するものの、その売却は利益を捻出するための売却であり、第三者に本来的には売却したくないケースにおいて多く利用されている。
自社ビルをSPVに売却する(SPVは外資系の投資銀行や証券会社が別途設立したSPCなどが多い)。
同時にSPVとオリジネーターの間で、そのビルの賃貸借契約を締結する。
オリジネーターはすでに不動産を売却しているものの、自社ビルとして今まで通りビルを使用する。
その見返りとしてSPVはテナントであるオリジネーターから賃料の支払いを受ける。
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